-17℃でも稼働したトレイルカメラはエゾユキウサギを捉えた!

森の中に建てた小屋に
トレイルカメラを設置し、
見守り続けること約10日。
カメラに初めて映った
野生動物はエゾユキウサギでした。
この日の気温、気象庁のデータ上は
-11.4℃となっていましたが

トレイルカメラには

-17℃とあります。

観測地点とこの山裾の
森とでは大きく違うことでしょう。
トレイルカメラ自体、
初めて持つので果たして
これほど冷え込んでも

稼働してくれるのか心配でしたが、
私が選んだものは平気でした。
ソーラー発電(乾電池併用)して、
APモードでトレイルカメラを取り外さずに
スマホからカメラ設定・データ取り込みが可能で、
氷点下でも稼働するという
はなまる満点な機器。
どんなトレイルカメラか、
興味がおありでしたら
私のXアカウントにメッセージ
くださればお教えします。

センサーが反応してからの
カメラ起動が遅かったのか、
そもそもセンサーの反応が鈍かったのか、
よく分かりませんが
手前から映されていないので、
出現しているシーンはわずか。
でも嬉しい。
調子に乗って追加で
買いたくなるくらい^^
今後が楽しみです。

人慣れしていないキタキツネ

私たちの森周辺に広がる
水田地帯は
冬は雪原状態となります。
いつも足跡こそあれ、
姿は見えず・・・なのですが、
この日はキタキツネの
姿を見ることができました。
でも人慣れしていませんので、
そそくさと逃げていきます。

逃げながらも
途中で立ち止まり
チラっと振り返り
こちらを確認。
また逃げながら
チラっと確認。
かわいいか。

用水路を挟んで
100m以上離れたでしょうか。
十分な距離が取れたようで
こちらを見ながら
くつろぎ始めました。
なんだお前かわいいか(二回目)。

この距離感は異常
この距離感は異常

かわいいので「つい・・・」なのでしょう。
観光地や山奥の工事現場に行くと、
このように人に餌付けされ
慣れ切ってしまった野生動物に
遭遇したりします。
餌付けは絶対にしてはいけません。
散々言われていることですが、
ちょっとでもダメなんです。

以下に野生動物に餌を与えてはいけない理由を挙げます。

1. 生態系のバランスを乱す可能性がある
野生動物の食物連鎖や行動が
餌付けによって乱れる可能性があります。
特定の種が増加しすぎたり、
他の生物との競争が増加したりします。

2.人に依存してしまう
野生動物が人から餌をもらうと、
それに依存し始めます。
自力で餌を探さない、
獲物を得る能力が低下する、
といった問題が発生し、
それによって生存能力が
損なわれたりする場合があります。

3. 健康リスク
人の食べ物は高カロリーだったり
塩分や脂質等が野生下では得られないほど高く、
野生動物の健康に害を及ぼします。
その他にも、人の食べ物には
野生動物にとって有害な物質が
含まれていたりします。

4. 人との接触増加によるリスク
野生動物が餌を求めて
人の生活空間に接近することで、
野生動物と人との衝突や
交通事故のリスクが増加します。

5. 病気の拡散
野生動物が密集して餌を求めると、
病気の拡散が起こりやすくなります。
特に鳥類においては、
鳥インフルエンザなどの病気が
広がる恐れがあります。

以前は個人が設置する
バードフィーダー/バードテーブル
に関して、私としては
「野鳥に親しむ心を育むことは
自然に対する関心をきっと高めるから、
ある程度は良いのでは。」
でしたが、色んな人の見解に触れ、
論文を読み、悩み悩み、今では
「野生動物への餌やりは極力控えよう。」
となりました。
なので小屋には
バードフィーダー/バードテーブルを
設置していません。
こうした施設ではよく見る光景ですが、
今後も設置しない方向です。
代わりと言っては何ですが、
水はけの悪い土地を活かして、
正しく極力自然な形で水辺を作れば
色んな昆虫や動物、野鳥がやってくるはず。
そうすれば、ちょっとは身近に
野鳥観察できそうだな、と。
森のテーマは生物多様なので
やりたい気持ちは高いです。
勉強用に本も買って読んではいます。
が、しかし、体が足りない・・・
知識のある人誰が手伝って・・・

森と小屋、冬の営業は要検討

今日は森の奥の奥、
飛び地となっている
自分たちの森の様子を見に
少し探検してきました。

夏は林道(と言っても車は通れない)
になっているルートには、
小さな沢が流れています。

その沢近辺には
ダケカンバの血が
混じっていそうなのが数本。
この辺りの樹種も
一度徹底的に調べたい。

飛び地となっている
自分たちの土地付近には
UFOが不時着していました。
(うそ)
夏になるとクマイザサで
鬱蒼としたエリアでも、
この時期はすがすがしく
歩けてしまう雪マジック。
ホンドテン、エゾユキウサギ、
キタキツネ、エゾリス、
足跡探索も堪能できました。

実は、この森と小屋の営業は
無積雪期のみにしようかと
考えていました。
12~2月上旬は天候と
それに伴う道路事情が
思わしくないもので。
(多雪地域なのでね)
来シーズンからは、
天候が比較的落ち着き
始める2月下旬から
スノーシューができる
4月頃までの期間限定で
冬季営業もいいかもしれないと
思い始めました。
雪景色の森と小屋、
自分たちだけ楽しむのはもったいない。
来年に向けて検討してみます。

-21.2℃の世界

朝方、布団から出している顔が寒い。
顔面がキンキンに冷えるぞ、
と思って目が覚めた先日。
天気予報をチェックすると
-20℃は下回っていそう。
今季最低気温の予感に
急いで森に向かいます。
(後で調べたら今季最低気温は2024年1月21日の-21.6℃でした)
こういう時ほどいつもと
違う景色が見られるはず、
と思って森に入るとやっぱり。
霧氷ができていました。
何だったらちょっと
ダイヤモンドダストっぽくもなってる。

霧氷とは、空気中の水蒸気が
木や建物などに付着した際に
凍ってできる白い結晶で、
特に寒冷な環境下(平地より山地)
で起こりやすいです。
平地でも冷え込んだ日の
川辺で発生したりします。
北海道だと猿払村とか更別村とか
十勝地方に有名スポットがありますね^^
平地でかつ水辺のない
私たちの森で見られることは
あまりないのですが、
今回は朝の数時間だけ
見ることができました。

エゾクロテンとホンドテンを見に旭山動物園へ

ホンドテン
ホンドテン

小屋でデスクワークをしていると、
時々(いや頻繁かも)
生き物が視界に入ってきます。
昨年末にはホンドテンが
ひょっこり雪上に顔を
出しているのに気づき、
急いでカメラを出したものの
すぐに走り去ってしまい、
悔しい思いをしています^^

肉眼では全身色鮮やかな黄色の
毛皮を確認しているので間違いなく
ホンドテンだと思っているのですが、
この写真だけを見ると
なんだか不安になるのは
ホンドテンとエゾクロテンを
見る経験値が低すぎるからなのでしょう。

野外で見ることが難しく
識別の経験値が中々
上がらないのならば、
飼育個体を見に行けば良い!
ということでやってきました
旭山動物園。
大学4年生の時以来なので
かれこれ20年ぶりくらいです。
旭山動物園では有難いことに
エゾクロテンとホンドテンの
比較展示をしてくれています。

エゾクロテン
エゾクロテン

起きているときは
激しく走り回っていたので
思うようなアングルで撮るのに
苦労しました。
そんな最中でも
エゾクロテンを生で見るのは
初めてになるのでよくよく観察。
図鑑で見ていた通り、
全身灰色を帯びた褐色気味の
毛皮です。尾は黒っぽい。

ホンドテン
ホンドテン

こちらはホンドテン。
顔と体の境界がはっきり
するほど色味が違います。
尾の毛がスッカスカなのは
何かの病気なのか??
ホンドテンの尾は図鑑上では白っぽく、
この個体の僅かに残る毛も白いので
図鑑通りとみて良いかと。

加工済みエゾクロテン
加工済みエゾクロテン

エゾクロテンやホンドテンで
Googleの画像検索を使うと、
両種がごっちゃに混ざった情報、
要するに誤同定が溢れ出てきます。
ネットの情報というのは
やはり危ういものです。
それに、見栄えを良くするために
このように顔だけを切り取り、
さらに彩度を上げてコントラストを
バリバリに効かせて出す人もいて、
それが識別に混乱を及ぼしている
原因の一つになっているのでは?
とも思っています。
これだけ見るとちょっと迷うんですよね。
玄人には分かるのでしょうけど。

旭山動物園の年パスは1,400円、安いよ安いよー
旭山動物園の年パスは1,400円、安いよ安いよー

ちなみに、ホンドテンの自然分布は
本州・四国・九州です。
元々は北海道にはいません。
毛皮を採ることを目的に導入された
国内外来種です。
私たちの森にいるというのは
残念なことなのですが、
また出てくることがあったら
今度こそじっくり観察したいものです。
でも、それは中々難しいので、
年パスを使って通う予定です。
そして、季節を変えて
両種の夏毛の様子も
見に行きたいとも考えています。
エゾクロテンとホンドテン舎の前で、
食い入るように見ているオンナがいたら
たぶんそれは私なので、
「あぁ頑張ってるんだなぁ・・・」と思って
そっとしておいてください(笑)