今朝は強風・雨・低温から始まり、一時は台風並みの強風となりました。
そうなると、森の中はそこかしこに落し物が。
倒木・落枝にチョット警戒しながら拾い物歩きに出てみました。
予想通り沢山の落ち葉。
不思議と木についている時より地面に落ちているときの方が見る事に
意識が向くのは、私が根暗だからか、足元ばかり見ているからなのか・・・?
ともあれ、強風のあとの森は、葉っぱに限らず色んなものが落ちているので
お宝さがしにうってつけです。
そう言えば、先週は倶知安風土館主催のふるさと探訪、ガイドの日でした。
生活雑草学と称して、足元にある身近な植物をテーマに、見たり・触ったり・
味見をしたり、普段気付いていそうで意識していない部分に注目してみる一日でした。
植物の形や生えている場所、味といった特徴は、その植物が生存
あるいは繁殖や生息範囲を広げていく上で重要な役割を担っている
ことが多いです。オオバコの葉や茎にある頑丈な繊維もその一つ。
道という道でよく見ますが、道にあれば当然人や車に踏まれて葉が
ボロボロになります。それでも、バラバラに千切れない頑丈さは
この繊維があるからこそ。他の植物では耐えられない状況でも
オオバコならしのげる、そんな背景があるんですね。
子供の頃はそんな事気にもしないで、繊維を引っ張り出す遊びに
夢中になってましたけどネ。
日本海側の植物たちを見てきました。
塩湿地特有のウミミドリ。ここまで接近して見れたのは初めて。
随分背の低いオニユリだなぁと思ったら、コオニユリ。こちらは帰化種。
→エゾスカシユリに訂正します。強い思い込みと勘違いでした!
オオシバナ、パッと見た感じは地味なんですが、近づいて見ると綺麗です。
神仙沼周辺の湿原では、春の植物が入れ代わり立ち代わり花を咲かせています。
今はチングルマが全盛期。
ミツバオウレンも。
湿原へ行く途中の森にあるハウチワカエデは、花が終わる矢先から
種子のチビを少しずつ大きくさせています。
木々の葉が開き、花が次々と咲く、山が明るい季節です。
羊蹄山とニセコ連峰に関わる人たちによる有志の集まり「ニセコ羊蹄山岳会」
昨日今日とこの活動に参加してきました。
昨日の研修ではザックの中身を広げてみんなで共有。
今回は特にファーストエイド、危険生物に関係した装備や体験談で
盛り上がりました。かなりオープンな研修会に質問が飛び交うこと必至。
総会の後はニセコエリアにおけるエキノコックスについての勉強会。
住んでいる私たちが安心して暮らすだけでなく、お連れするお客様の安全を
守る上で避けられないテーマ。
もともと北海道にはいなかったエキノコックスがどやって入ってきたのか、
どうして全道に広がってしまったのか、今やっている対策と今後望まれる
ことは何か、専門的な話しを聞くことができました。
この翌日は鏡沼ルートの清掃・整備登山へ行き、ゴミ拾いや倒木処理に
みんなで汗かきつつ、渡し板の設置も。
今までは長靴でジャブジャブ沢の中を渡るか、石の上をバランス取ながら
渡るしかありませんでしたが、これで安全に行き来できます。
昨日までの悪天候から打って変わって、晴天のニセコ。
車での移動中に見た、中学生くらの女の子が手に大事そうに
持っていたのはタンポポの綿帽子。
白と青のコントラストが良く映える青空です。
そんな可憐な女の子とは正反対なわたし(笑)
草取りに紛れてセイヨウタンポポの根っこを掘り起こしてました。
根は地中深く張る、と聞いてはいたものの実際に見たことがなかったので。
格闘すること数十分、根気が足りずどれも先っちょが切れてしまいましたが、
それでもこの長さ。20cmは超えてます。
アスファルトの割れ目や空き地、荒れた土地で少ない水分を求めるからでしょう。
そんな生命力の強さが表れてました。
雪解け直後や、まだ少しだけ雪が残っている時というのは、雪に押された
ササがまだ寝た状態だったり、草や木の葉が開く前だったりで、
昔使われていた道がうっすらと見ることができたりします。
ふもとではすっかり植物が生い茂った状態ですが、山の方ではまだ
横倒しになっている場所もあります。
こちらは五色温泉周辺、この時期にうっすら現れる旧階段です。
1963年頃の写真にはここを使う人たちの様子が写されています。
驚くことに、この道の周辺だけでなく全体的に今ほど植物が茂っておらず、
裸の大地が広がっていました。「昔はなぁ、ここにはなぁんもなかったんだぞぉ」
と口にするおじいさんの言葉にも頷けます。
歴史と時間の流れ、生育する植物の変化をひしひしと感じる場所です。