セイヨウタンポポは札幌から日本中に広まった外来種

セイヨウタンポポとは、
日本の侵略的外来種
ワースト100に入る植物で、
総苞片が外側に反り返ることで
在来のタンポポと見分けができ、
町中のいたる所で花を咲かせる
身近な植物ですが、
これがどこから広まったか
ご存じですか?

実は、この植物、
いま私が住んでいる札幌から
日本中に広まっています。
最初に導入されたのが明治の頃。
1904年(明治37年)には
植物学者の牧野富太郎氏が
札幌でセイヨウタンポポが
繁殖していることを報告しています。

国立環境研究所より
国立環境研究所より

そして、現在ではほぼ全国で見られる
植物となってしまいました。

環境省生物多様性センターより
環境省生物多様性センターより

ちまたでは、
「外来種=悪」
みたいなことを言ったり、
自然愛好家たちは皆そう言っていると
勘違いしている方がいらっしゃいますが、
外来種=悪ではありません。
侵略的外来種であれば
在来の種の存続を脅かし、
ひいては生物多様に悪影響を
及ぼすので駆除が必要だと
言っているだけです。

いま、我々が色んな海の幸や
医薬品、住みやすい生活環境等々
を得られているのは
生物多様性によってもたらされた
生態系サービスを享受できている
からです。
(崩れ始めている所はありますが・・・)
生物多様性を保全することは、
生態系サービスをこれからも
享受し続ける我々にとって
必要なこと。
動植物が可哀そうだから駆除しない、
環境破壊は自分たちより前の世代が
したしてきたことだから自分は知らない、
ではなく子子孫孫がそのサービスを
享受できるよう責任を果たすのが
いまの私たちの役目かなと思っています。

これからは、自分たちの森で
それを体現できたら良いな。
静かにゆっくり進行中です^^