冬芽を知って森を楽しむ

冬芽、この中には次の春に出てくる葉やつぼみが折り畳まれた状態で入っています。
落葉広葉樹は夏から秋にかけてこうした冬芽を作り、春をじっと待ちます。
冬芽の形は木によって様々で、フサフサの毛で覆われているものや、
芽鱗といって冬芽を保護する鱗状のものを何枚も重ねるもの、
不凍液を用意するもの、と個性豊かです。
そんな冬芽を観察して特徴を掴み、その木がなんの木なのか、自力で導き出せた
時の喜びはひとしおで、そうすると今度は冬の森が多種多様に見えてきます。
さらに、冬芽は枝ごと水に活けて、温かい室内に置いておくと自然と開くことが
多く、こちらの冬芽も同様。

 

開いた葉を見てみるとシウリザクラでした。
開くまで二週間ちょっとで、冬芽の正体にたどり着けました。
外はまだ厳冬期真っ只中のモノトーンの世界。
思いがけず、室内に色彩が生まれました。

 

そうそう、野外で観察するときにはこんなハンドブックもありますよ。
大まかにどこをどう見たら良いのか、写真をもとに解説されているので、
ぱっと調べたい時手元にあると便利ですよ。