野草と野菜

野外で見つけた、こちらの植物。
針状の葉のようなものが全体的に広がっています。
近所の畑でみたような気がします。
畑が近くにある方は、ちょっとピンとくるかもしれませんが、
多くの人は、頭にハテナマークが上がっていると思いますので、次へ。

ほんのり赤くなりかけた果実。
畑で見るものも、収穫後に放置していると付けていますね。

 

茎の部分です。
どこかで見た覚えがあります。

足元から、ひょろひょろと芽が出てきていました。
アスパラガス・・・ではなく、キジカクシと言い日本全国に自生しています。
どの野菜ももとを辿れば、野生のものを人間にとって都合の良いように、
改良・栽培し、管理し続けてきたものが野菜。
この系統の植物は、南ヨーロッパから西アジアにかけて自生していて、
ヨーロッパでは2000年前頃から、野生品の利用・栽培が始まっていたそうです。

野菜のアスパラガスは、放っておくと、こんな感じにニョロニョロ伸びてきて、
やがて、さきほどのキジカクシのように針状の葉のようなものを広げます。
キジカクシとアスパラガスは、形態がかなり似たままですが、原種とかけ離れた
姿になった野菜もあります。
それでも、その植物に共通する特徴がどこかに出ていたりします。
花や葉の特徴から、野生種を見た時、あるいは、野菜を見た時、なんか○○っぽいな、
と感じたら、その勘を大事にして、図鑑を引いたりインターネットで手がかりを掴んだり
するのも一興ですよ。

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ブユに噛まれたら

春から夏の間、
野外で気になる昆虫の一つ、ブユ。
ブユ(ブヨ、ブトと呼ばれることもあり)は
ハエの仲間で、何十種にもなるこれらを
総称してブユと呼んでいます。
吸血方法は、蚊と違い、
皮膚を齧って傷つけて吸います。
その時、唾液に混じった毒素が人体に注入されるので、
その時は痒みを感じないのですが、
しばらくすると非常に痒くなります。 

痒みに留まらず、
患部から腫れが大きく広がることもあります。
もちろん、体調や個人差がありますが、
私はかつて、手首を噛まれた時、
手のひらまで赤みが広がったと思ったら、
赤ちゃんのように手がパンパンに腫れたことがあります。
まれに、熱が出て病院へ行ったという例もあります。
確かに友人に1人そんな人がいましたが、
その他に身辺で聞いたことはないので、
多い事例ではない気がしています。
(正確なことは分かりませんが)

上の画像から10日後。
依然痒く、寝ている間に掻いてしまったため、
患部がガサガサになり、さらに、
噛まれてない違う場所にもかゆみがでる事態に。
噛まれないようにするためには、
長袖長ズボンに虫除けです。
ですが、一般的な虫よけは蚊に効果はあっても、
ブユには効果が低いです。
個人的には、ディートやイカリジンが
高配合されたものに効果を感じます。

化学物質が気になる方は
ハッカ油を使ってみてください。
効果は化学的なものと比較すると
長続きはしませんが、有効です。
何より、爽やかな香りとスッとした清涼感が良いです。
ハッカの強烈な香りが苦手、
肌が弱いという人は水で薄めてみると良いかもです。

噛まれてしまったら・・・
直後に気づければ患部に
ポイズンリムーバーを当てて吸い出したり、
つねって体液ごとブユの毒を絞り出します。
すると、その後の経過が楽になることが多いです。
気づいたらもう痒く腫れてた、となったら薬を塗り、
とにかく掻かない事。
イジると私のよう悪化しますよ。
この時は、三週間くらいしてようやく痒みが引きました。

何かと嫌われ者ですが、
幼虫は水質汚染に弱く
綺麗な水環境がないと生息できません。
ブユにたかられると煩わしいですが、
近くにそんな環境があるのだと思えば
多少は優しい気持ちになれる、かもしれません。
小さいので気づきにくい昆虫ですが、
ちょっと気に留めてみてください。 

こちらも参考に
ポイズンリムーバーは案外簡単に壊れる/定期的に動作確認しましょう

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ニセコ羊蹄山岳会:懇親会と清掃登山

ニセコ羊蹄山岳会名前に山岳会とありますが、山を登る会という意味ではなく、
山に関する環境保全活動や啓蒙普及、行政機関とのコミュニケーションと連携を図る
有志の集まりです。
先日は、今後の活動について、ニセコエリアの山の問題点についてまじめに議論。
議論中は真剣さのあまり、写真を取りそびれました。
こちらの写真は、その後の懇親会。
ここでも、前向きなたくさんのディスカッションが行われましたよ。

日を改め、年に一度の清掃登山。今年はニセコアンヌプリです。

ゴミを拾いながらも、登山者にとって優しくない箇所を手入れしますが、
何もかも親切丁寧に整備しない事が、かえってここの魅力を保てると思うので最低限に留めます。
そうは言っても、ここは利用者に安全に渡って欲しいので、その辺にある倒木を利用して
簡易的な渡し板代わりにしてみました。

 

歩きながらも、休憩しながらも、このルートの良い点悪い点、ガイド業や観光に対する考えが
途切れることなく話しが広がります。
○○ガイドだから、○○の事さえ知っていれば良い、なんて訳ないんです。
ガイド哲学や観光に対する考え、ガイド業全体をどう見ているか、などなど、見解をより
深めてこそ個性が滲み出ますね。

 

 

ニセコアンヌプリ山頂にある避難小屋は冬に多くのバックカントリースキー&スノーボーダーが
利用します。人の多さが招くごみ問題ですね。
マナーを守ることは、このフィールドで遊ぶ人間にとって、将来的にプラスになるので
ぜひ意識してもらいたいですね。

 

活動中は、ゴミや注意箇所だけでなく、シダやらミネザクラやら植生環境やら
見るものは多く、あっという間の清掃登山でした。

 

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湿原歩き

雨や曇りが続いていた中、ようやく晴れの日が続くようになり、
天気に誘われ、神仙沼周辺の湿原の様子を見てきました。
いかにも、天気良ければ全て良し!と言いたくなるような穏やかな陽光に
観光で訪れた人もカメラを構えたり、しゃがんで花を楽しんだりしていましたね。
ここは木道が整備されているので、とても歩きやすく自然に親しみやすい場所です。

点在するショウジョウバカマの花と共に湿原の主役となっていたチングルマ。
ですが、花の最盛期は過ぎ、そろそろワタスゲの綿毛と見頃をバトンタッチしそうな雰囲気です。

湿原に向かう途中のクロツリバナ、光が当たらないと暗い赤紫色の地味めなお花に見えますが、
太陽の光が透けて見えると美麗。
そう感じるようになったのは年齢を重ねたせいだからなのか・・・

本日は、風土館の学芸員の方と人気の少ない別の湿原へ向かい、観察歩き。
ベースにしている分野も視野も違うので、見えてくる世界が違いそれがまた新鮮。
お互いに「へー」と言っては、相手の見るものをまじまじと見るの繰り返しです。
個人的な好みですが、今日はヤマドリゼンマイの葉の透け感が良かったです。(へー)

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【羊蹄山】山開き・安全祈願祭・慰霊祭

本日は、倶知安観光協会主催の「安全祈願祭・慰霊祭」そして
「羊蹄山ひらふ登山口コース開き・半月湖開き」へニセコ羊蹄山岳会を代表して出席してきました。
当日は朝から雷を伴う雨が降り、式典の最中に雨脚がピークになるという、あいにくの天気のため
一部の行事は中止。

それでも、これから迎える登山シーズンを前に山の安全を祈り、過去の遭難者を追悼する
ための式典は滞りなく進行。
私も、一般登山者に代わり玉串を捧げ拝礼させて頂きました。

本日の羊蹄山避難小屋付近では雷鳴が響き渡り、雪混じりのみぞれが降る天候のようです。
安全登山には、事前の情報収集と無理のない行動計画が必要です。
今年も安全に山と共に過ごしましょう。

羊蹄山情報
倶知安町役場

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農道歩き

昨日は良く晴れて暖かかったので、植物見&下見がてらその辺の農道を歩いてみました。
植物見と言っても、花々を愛でるでも珍しい物を見るでもなく、その辺りによくあって
日常的に見る機会の多い植物を改めて観察です。

四つ葉のクローバーはありませんでしたが(というか探してませんでした)、
ちょっと気になり、道路脇にわさわさ生えてたシロツメクサを失敬して引き抜いてみることに。

マメ科の植物らしく、ちゃんとありました。
「根粒」です。
マメ科の植物は、大気中の窒素を吸収・固定できる根粒菌をこの中に住まわせて、
自身が光合成で作り出した糖を渡しつつ、窒素を得ています。
何だか、高校の生物の時間を思い出しますね。
この根粒、土壌中に窒素が十分にある場合は、十分にない場合に比べて少なくなるそうで、
一度、畑のマメもどうなっているか見てみたいです。農家さんの協力が必要ですが。

ちなみに、左がシロツメクサ、右がムラサキツメクサ。
花がない状態で見ると混同しがちな見た目ですが、シロツメクサは茎が地面を這うのに対し、
ムラサキツメクサはまっすぐ伸び上がる生え方をしている、とガイド先輩がそんな見方を
しているのを以前知りました。
学名を調べてみると、シロツメクサは「trifolium repens」で、「三つ葉の 葡萄性の」
という意味。
なるほど、その通りですね。

そうこうしていると、通りすがった知り合いのおじさまに見つかり
「なぁに、こんな所で遊んでるの~」と一笑されてしまいました。
ですよね(笑)

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ニセコ戻り

先日から数日間、水辺の生物調査で道北に行っていました。
私は専門家ではないので、あくまで補助員という形でしたが、
調査員の方と一緒に歩かせて頂き、この道のプロはなんと
鋭い目を持っているのか、と驚きの連続でした。
道端の僅かな泥に数点残されたタヌキの足跡も当然見逃しません。

毎日、痕跡探しに歩きに歩き、調査員の方の見識に触れ、どういう所に何がいる・ある、
と、ちょっと頭からこぼれ落ちそうになるくらい多くの学びを得られました。

 

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